さまざまある資格の中でも人気の高いFP(ファイナンシャルプランナー)資格ですが、学習する範囲は6分野(ライフプランニング・リスク管理・金融資産運用・タックスプランニング・不動産・相続/事業継承)と幅広く学習する必要があります。
また、学科試験(マークシート)に加え、実技試験(記述・計算など)もあるため、初めて資格試験に取り組む方にとっては不安を抱くケースもあると思います。
本記事では、FP資格取得までの勉強方法としての選択肢をまとめていきます。
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人気資格=勉強方法の選択肢はさまざまある!
FP技能検定は1級・2級・3級の3段階に分かれており、2・3級は年間3回(1・5・9月)の試験が実施されています。毎回、2万人前後が受験しており、非常に人気の高い資格だと言えます。
つまり、それほど受験者が多いということは、資格対策として取り組める勉強方法は選び放題ということです。
具体的には、以下の4つの選択肢があります。
- 通学講座
- 通信講座
- 動画講座
- 独学
メリット | デメリット | |
通学講座 | ・同じ目標の仲間がいる ・強制的に学習ができる ・疑問点をその場で解消できる |
・受講料が高い ・拘束時間が生じる |
通信講座 | ・疑問点を解消できる ・コンテンツ/教材が充実している |
・受講料が高い ・モチベーション維持が難しい |
動画講座 | ・スキマ時間を活用できる ・ながら学習ができる(スマホなど) |
・疑問点の解消がしづらい ・モチベーション維持が難しい |
独学 | ・低コスト ・自分のペースで進められる |
・疑問点の解消ができない ・モチベーション維持が難しい |
それぞれの勉強方法の費用は?
費用 | 内容 | |
通学講座 | 7~15万円程度 | テキスト、問題集、テスト、過去問、質問対応など |
通信講座 | 2~6万円程度 | テキスト、WEB(問題集、テスト、過去問など)、質問対応など |
動画講座 | 月額980円~3,000円程度 | 解説動画(スマホ対応) ※テキスト付の場合もあり |
独学 | 6,000円程度 | 市販テキスト、問題集 |
複数の選択肢があるため、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、選ぶ必要があります。
では、具体的にどのような人にそれぞれの勉強方法が向いているのかを見ていきましょう。
ズバリ!あなたに適したFP資格取得の勉強法はこれ!
ここでは、FP資格取得の目的別に解説していきます。
「独学」が向いている人
- とにかく低コストで資格取得をしたい人
- お金に関する知識をザックリ習得したい人
- 自分のペースで勉強したい人
とにかく安く資格取得を目指したい方、ある程度金融関連の知識がある方、保険・金融関連の仕事についている方などには、「独学」がオススメです。
最近の市販の参考書は非常にわかりやすく、資格試験対策をするだけであれば、わざわざ高い受講料を払ってテキストや解説講義を購入する必要はないと考えます。
しかし、独学は自己責任によるところが非常に大きいので、計画的な学習などセルフコントロールが非常に重要になってきます。試験日までの学習に対するモチベーション維持の工夫は必要でしょう。
私の「独学」勉強方法を記事にしています。オススメの参考書なども記載しているので、参考にしてみて下さい。
【関連記事】FP2級一発合格!独学による勉強方法と学習時間を公開!
「動画講座」が向いている人
- スキマ時間などを有効活用したい人
- 独学だけでは不安な人
- ながら学習を行いたい人
独学だけでは心配な方、五感をフル活用したい方、通勤時間などを活用したい方には、「動画講座」がオススメです。動画講座は、単独で取り組む勉強法というより、「独学」を補完する学習方法という位置づけと言えます。
普段は、市販テキストなどを活用しインプットをし、通勤、家事の合間などの時間でも学習できるツールとして動画講座を活用することで、知識の定着が図れます。
通信講座の中にも、動画講座を提供しているものもありますが、コスト面で考えると「独学」+「動画講座」の組み合わせの方がお得に資格取得を目指せるでしょう。動画講座は、月額単位での費用請求のものが多いため、3ヶ月など期間を決めて学習すればさらに低費用で合格に近づくことができます。
「通信講座」が向いている人
- 独学だけでは不安な人
- 疑問点などフォローアップが欲しい人
- FP2級とAFPを同時に目指したい人
初めてFP関連の学習に取り組む方、手厚いフォローアップが欲しい方、AFP認定をすぐに取得したい方には、「通信講座」がオススメです。
ユーキャンやTACなど、大手からも提供されているのが通信講座であり、専用テキストをはじめWEBコンテンツ、講義動画など資格取得を目指す上で十分なサポートが得られます。
これからFPの知識を具体的に活用していく・行きたい方、基礎をしっかり固めたい方などにとっては先行投資の観点を持てば、決して高い受講料ではないと考えます。
独学で不合格になるよりも、少し高い受講料を払って1発合格した方が、費用対効果(不合格するとその分資格取得にかける時間が延びてしまう)は高くなります。
また、FP資格や実務経験はないけど、「通信講座」を受講することで2級やAFP認定をすぐに取得することができます。詳しくは、【関連記事】AFP認定取得までの最短ルートはどれ?を参考にしてください。
「通学講座」が向いている人
- 人脈を作りたい、仲間と一緒に勉強したい人
- 一人ではなかなかモチベーションが続かない人
- 仕事や将来独立のために学びたい人
通信講座のメリットに加えて、同じ目標を持った方と勉強ができる、強制的に学習できるのが「通学講座」です。
独学が1万円未満で済むのに対し、受講料は10万円を超えるものもあり非常に高いと感じます。しかし、仕事に活かせる、確実な知識の習得につながる他、同じ講座の受講者や講師との人脈が広がる点などは「通学講座」にしかない特徴です。
将来、独立なども視野に入れている方、即仕事に活用したい方などにとっては、選択肢の一つとして検討しても良い勉強方法でしょう。
「教育訓練給付制度」の対象か、必ずチェック!!
「教育訓練給付制度」とは、働く人の主体的な能力開発の取組みを支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする雇用保険の給付制度です。
ファイナンシャルプランナー資格は、本制度が適応される指定講座が開講されています。対象講座を受講される場合は、受講料の20%が給付金として支給されるため、必ず申請しましょう。
「教育訓練給付制度」の利用については、受給資格として一定要件を満たす方が対象となるため、事前にチェックしておきましょう。
「教育訓練給付制度」の詳細については、以下の記事を参考にしてください。
FP資格取得における制度活用の実例
では、実際にFP資格を目指すうえで教育訓練給付制度(一般教育訓練)を活用した場合の費用を見てみましょう。
以下のFP講座は、教育訓練給付制度の指定講座になっているため、給付金を貰うことができます。同じ講座を受講するにしても、本制度を知っていると知らないとでは1万円程度の差が生まれることになります。
ユーキャン
ファイナンシャルプランナー(FP)講座 <2級>
ファイナンシャルプランナー(FP)講座 <2級> :ユーキャン | |
受講料 | 64,000円 |
教育訓練給付金 | 12,800円(受講料の20%) |
実質負担費用 | 51,200円 |
ECCビジネススクール
ファイナンシャルプランナー(AFP+2級技能士)通信コース
ファイナンシャルプランナー(AFP+2級技能士)通信コース :ECCビジネススクール | |
受講料 | 59,800円 |
教育訓練給付金 | 11,960円(受講料の20%) |
実質負担費用 | 47,840円 |
まとめ
FP資格は、仕事への活用、独立開業、家計管理などプライベートまで幅広く活かすことのできる人気資格です。
複数の選択肢から勉強方法を選ぶことができるため、資格取得の目的や学習の得意・不得意などを考慮することができます。
あなた自身が、資格取得に何を求めているかで「独学」「動画」「通信」「通学」の中から最適な勉強方法を選び、FP資格取得を目指してください。