引越し業者の営業マンから値引きを理由に、契約してしまった。また、安いと思って契約したらもっとお得な業者の見積りがでた。
このように、複数社に見積りをとりよりお得な業者があったとしても、既に契約を交わしていたら諦めるしかないのでしょうか?
実は、諦める必要はありません。こんな時は、その契約を破棄して、新しい引越し業者と契約を結ぶようにしましょう。
しかし、そこで問題となるのが『キャンセル方法』です。
そして、キャンセル料金はかからないのか?営業マンからしつこく引き止められないか?など不安な部分も多くあるかもしれません。
この記事では、ノートラブルでスムーズにキャンセルをする方法を具体的にご紹介します。一番お得な引越しをするために、引越しのキャンセルの際の参考にしてください。
キャンセルは引越しの3日前までに!
始めに、引越しにおけるキャンセル料金と発生するタイミングを確認しましょう。
引越し業者大手の「アート引越センター」のキャンセルに関する記載をご紹介します。
Q.最終確認後のキャンセルは?
・お引越の前々日に解約または延期になると、当社見積り書に記載した見積運賃等(料金にあっては、積込み、取卸し、搬出、搬入、荷造り及び開梱に要するものに限ります)の20%以内
・お引越の前日に解約または延期になると、当社見積り書に記載した見積運賃等(上記に同じ)の30%以内
・お引越の当日に解約または延期になると、当社見積り書に記載した見積運賃等(上記に同じ)の50%以内
・解約の場合は解約手数料とは別に、当社がすでに実施し、または着手した附帯サービスに要した費用(見積書に記載したものに限る。)を収受します。
簡単にまとめてみると、キャンセルするタイミングによってキャンセル料金の発生有無、料金が変わってきます。
- 引越し当日から3日前までのキャンセル:無料
- 引越し2日前のキャンセル:引越し料金の20%
- 引越し前日のキャンセル:引越し料金の30%
- 引越し当日のキャンセル:引越し料金の50%
また、「サカイ引越センター」やその他業者などにおいても同じ条件となります。
その詳細は省きますが、『標準引越運送約款』という法律によって国からキャンセル料について規定されているためです。
つまり、ほとんどの引越し業者でキャンセル可能であり、引越し3日前まではキャンセル料金は無料で済みます!
契約のキャンセル方法~断りトーク集~
キャンセル依頼をかける場合の多くは、「他に契約内容等の条件がいい業者が見つかった」ケースがほとんどだと思います。その際は、よりお得に引越しを行うために契約済みの引越し業者へキャンセル連絡を入れる必要があります。
しかし、連絡を入れると引越し業者も契約を守るために必死で抵抗することがあります。
・「どうしてキャンセルですか?」などしつこく理由を聞く
・「もっと値引きします」など条件の見直しで交渉する
・「キャンセル料」が必要などウソともとれる脅しをする
そのため、キャンセルする際にはいくつかのポイントを押さえて行いましょう!
1|連絡は『代表電話』にする!
最もスムーズにキャンセルができるのは、業者の代表電話に連絡することです。見積りや契約担当の営業マンではなく、事業所や支店などの代表電話がベストです。
営業担当者に連絡すると、キャンセルを取り下げるべく上記で挙げたような抵抗トークを炸裂してくるでしょう。一方で、代表電話の場合、多くは女性が対応し、事務的に処理してくれることがほとんどです。
電話する場合は、営業時間内の9時~17時の間にかけるのがベストです。それ以外の時間帯だと、事務担当ではなく営業担当者が対応する可能性もあるため、避けるのが良いでしょう。
また、電話の際には簡潔に手早くポイントだけ伝えるようにしましょう。
- 氏名(契約者名)
- 引越し日時
- キャンセル理由
- (必要時)ダンボール等の資材返却方法について
稀にですが、代表電話へキャンセル連絡した後、営業担当者から折り返し電話がくる場合もあります。
無視するのも一つの方法ですが、代表電話への連絡時に「担当者からのご連絡は不要です」、と一言伝えておくと保険になるでしょう。
2|断りトークで工夫する!
とは言っても、どうしても担当した営業マンに連絡しなければならない場合は、以下のようなキャンセルトークで工夫しましょう!
誠に申し訳ございません。当初予定していた引越し自体がキャンセルになってしまいました。(引越し日時が大幅に変更になってしまいました。)
誠に申し訳ございません。会社に確認したところ、会社指定の引越し業者を利用することになってしまいました。
誠に申し訳ございません。不動産会社からの紹介引越し業者を利用することになってしまいました。
誠に申し訳ございません。両親(友人)の付き合いがある引越し業者を紹介されたため、身内を優先させていただきたいです。
すべての断りトークに共通するのは、外的要因がキャンセル理由になっている点です。
『本当ならそのまま契約を継続したいけど、仕方なく(どうしようもなく)断るしかない』という姿勢を伝えられれば、営業マンもそれ以上は引き留めようとはしないでしょう。
本音で話すことで、引越し料金の値引きにつながることも!
「安い業者が見つかった」「条件の良い業者が見つかった」などの本当のキャンセル理由を正直に伝えるのもアリです。
なぜなら、せっかく獲得した契約を手放さないために、特典や引越し費用の値引きなどの好条件を再提示してくる場合があるためです。
つまり、このような営業マンの行動を見据えて、あえて本当の理由を伝えることで、さらに好条件の引越しが行えるかもしれません。
キャンセルしたらダンボール等の資材は買取?
契約時にもらっていたダンボールやガムテープなどの資材関連について、キャンセルをしたらどのように対応すればよいのでしょうか?
結論としては、受け取った梱包資材は買取 or 返却が必要になります。
ダンボール等の資材に関しても、引越しのキャンセル同様『標準引越運送約款』に明記されています。
標準引越運送約款、第8章の第20条 2前項の解約手数料又は延期手数料の額は、次の各号のとおりとします。
解約の原因が荷送人の責任による場合には、解約手数料とは別に、当店が既に実施・又は着手した附帯サービスに要した費用(見積書に明記したものに限る)を収受します。
つまり、提供した梱包資材については、業者はその費用を請求することができるということです。しかし、未使用の場合は、返却することで費用が発生しない引越し業者がほとんどです。
返却をする場合には、郵送と直接持参の2パターンが考えられますが、送料負担などを考慮すると『持参』で返却することをオススメします。
まとめ
引越しのキャンセルに関するポイントをご紹介しました。
まず、引越しの契約はキャンセル可能であること、知っていれば簡単に行えることも理解いただけたのではないでしょうか。
- キャンセルは、キャンセル料が無料な3日前まで
- キャンセルは、代表電話番号へ
- キャンセルは、外的要因を理由としt持ち出す
この3つのポイントを押さえておけば、キャンセルを恐れず、引越し費用の見積り時に値引き交渉も積極的に行えるはずです。
よりお得な引越しを行うためにキャンセルすることになった時は、本記事を参考にしてみて下さい。